【Dorico】Tipsその47(移調楽器:実音と記譜音、異名同音調の切替)
楽譜に書かれている音(記譜音、Doricoでは移調音)の高さと、実際に発せられる音(実音、コンサートピッチ)の高さが異なる移調楽器。
そんな移調楽器をDoricoで扱ううえでのTipsをご紹介します。
今回は
- 実音と移調音を切り替える方法
- 移調音での異名同音の調を切り替える方法
を、次回は
- 楽器名(インストゥルメント名やレイアウト名)における調の表示・非表示やスタイルを変更する方法
(「Trumpet in B♭」「B♭ Trumpet」「Trumpet (B♭)」など……)
を解説してまいります!
実音と移調音の切り替え
メニューバーの「編集」に「実音」「移調音」の切り替えが用意されているほか、ウィンドウ左下にも「実音」「移調音」のスイッチがあります。

実音と移調音にキーボードショートカットを割り当てることもできますが、じつは「レイアウトの移調を切り替え」というコマンドにキーを割り当てることで、押すたびに実音↔移調音をトグルで切り替えられるって知っていましたか?

私は[Control]+[T](transposeの頭文字)に割り当てています。
キーボードショートカットの設定方法はTipsその34をご覧くださいね♪
移調音での異名同音調の切り替え
実音でシャープ4つ(ホ長調/嬰ハ短調)の曲をE♭管(アルトサックスなど)の移調音にする場合、シャープ7つで表記することもフラット5つで表記することもありますよね。

シャープ7つ

フラット5つ
変化記号が少ない調が好まれますが、ときに多いほうの調で表記したいこともあるでしょう。
これはメニューバーの「ライブラリー」▶「記譜オプション」▶「臨時記号」▶「移調」で変更することができます。

「異名同音の調を優先(臨時記号を減らす)」と「単純な臨時記号での表記を優先」の両方にチェックが入っていない場合は、実音がフラット系なら移調音もフラット系の調が、実音がシャープ系なら移調音もシャープ系の調が優先されます。
「異名同音の調を優先(臨時記号を減らす)」にチェックを入れると、調号の臨時記号(※変化記号といったほうが正しいですが)がより少ない調が優先されます。
「単純な臨時記号での表記を優先」のチェックを入れないと調号にダブルシャープやダブルフラットが入ってしまうので、こちらはつねにオンにがおすすめですよ♪

「異名同音の調を優先(臨時記号を減らす)」オフ

「異名同音の調を優先(臨時記号を減らす)」オン
フラット系を優先したい場合
実音でシャープ4つ(ホ長調/嬰ハ短調)の曲をB♭管(クラリネットなど)の移調音にする場合、Doricoではかならずシャープ6つで表記されます。フラットで表記しても同じ6つだからです。
実際にはフラット系が好まれる傾向があるのですが、Doricoはこれをサポートしていないようなのです。
この対処法を筆者も思案中ですが、B♭管の楽器にだけホ長調の代わりに変ヘ長調に設定するのも方法をご紹介します。
[Shift]+[K]で調号ポップオーバーを開いたら、「Fb」と入力しWindowsは[Alt]+[Enter]キー、macOSは[Option]+[Return]キーを押します。

実音はとんでもない調号になってしまいますが……

移調音のほうはフラット6つになります。
おわりに
筆者のまわりにはクラシック音楽や吹奏楽関係の方が多いのでテーマがそちらに寄っているのですが、今後はタブ譜やコード記号の作成方法などポピュラー寄りの内容も解説していきますよ〜!
ご期待ください。


