【Dorico】Tipsその48(インストゥルメント名、レイアウト名、プレーヤー名と移調楽器の表示)
Doricoでは楽器名やパート名と呼べそうな要素にインストゥルメント名、レイアウト名、プレーヤー名の3つが存在します。
今回はこれら3つの違いを説明するとともに、移調楽器における「in B♭」のような移調の表示・非表示を切り替えたり、スタイルを変えたりする方法もご紹介します♪
※この記事ではつねに「設定モード」で操作します。
譜表ラベルとインストゥルメント名
F管のイングリッシュホルン(Cor Anglais)、E♭管のアルトサックス(Alto Saxophone)、B♭管のトランペット(Trumpet)を追加してみました。

譜表ラベルには通常インストゥルメント名が表示されます。
「in B♭」のような移調の表記は、メニューバーの「ライブラリー」▶「レイアウトオプション」▶「譜表と組段」▶「譜表ラベル」▶「ピッチと移調」にある「インストゥルメントの音程または移調」から表示・非表示を切り替えることができます。

移調をインストゥルメント名の前後どちらに表記するか、改行を入れるか、括弧をつけるかなど細かいカスタマイズも可能です。
ところが、「完全な譜表ラベルに表示」にチェックが入っているのに、実際にはトランペットにしか移調が表示されていませんね。どういうことでしょうか?
じつはインストゥルメントの定義が関係しているのです。
Tipsその44を参考にトランペットの定義を見てみると、
「移調を表示」が「レイアウトオプションに従う」になっていることがわかります。
同じようにイングリッシュホルンの定義を見てみると、
「いかなる場合も表示しない」になっていますね。
つまり、先ほどのレイアウトオプションに関わらず移調は表示されないのです。
というのもトランペットにはC管、B♭管などたくさんの種類があるのに対してイングリッシュホルンはF管と決まっているので、わざわざ「in F」とは書きません。その慣習がDoricoでもデフォルトに反映されているということです!
サックスも同じ理由でデフォルトが「常に非表示」になっていますが、吹奏楽では表示するのが一般的でしょう。
「インストゥルメント名を編集」をクリックすると、次のようなウィンドウが開きます。

ここで「移調を表示」を「常に表示」や「レイアウトオプションに従う」に変更できますので、ご安心ください♪
なおここでの設定は、楽譜の途中の持ち替えの指示にも反映されます。
レイアウト名
レイアウト名というのは、ざっくりいうなればパート譜の名前だと思ってよいでしょう。

Doricoはフルスコアやパート譜をレイアウトという概念で管理します。
レイアウトパネルのレイアウト名をダブルクリックして編集すると、パート譜(パートレイアウト)の左上にも反映されます。

レイアウト名に{@flat@}と入力するとフラットに、{@sharp@}と入力するとシャープに変換されるので覚えておいてくださいね!

フラットを小文字のbや、「ふらっと」で変換すると出てくる♭で代用しないように!
プレーヤー名
では、プレーヤー名はいったいどこで使うのでしょうか?
またプレーヤー名とレイアウト名は何が違うのでしょうか?
じつは、デフォルトではプレーヤー名は楽譜のどこにも表示されません。メニューバーの「ライブラリー」▶「レイアウトオプション」▶「譜表と組段」▶「譜表ラベル」▶「インストゥルメント名のかわりにプレーヤー名を表示」を設定することで初めて表示されるのです。

これが役に立つのが打楽器の譜面でしょう。
フルスコアでは譜表ラベルに「Percussions」というプレーヤー名だけを表示し、パート譜の左上には「Purcussions(インストゥルメント名を羅列)」といった表記にすることが可能になります。

フルスコア(フルスコアレイアウト)

パート譜(パートレイアウト)
おわりに
Doricoにおけるインストゥルメント名、レイアウト名、プレーヤー名とその関係性について、なんとなくわかってきたでしょうか?
筆者がFinaleからDoricoに乗り換えて(9年前!)最初につまずいたことのひとつなので、今回の記事がお役に立てばうれしい限りです。
それでは次回もお楽しみに!


