【Dorico】Tipsその29(併記タイプのオッシア)
こんにちは! 今回はDoricoでオッシア(オシア)を作成する方法をご紹介します。
オッシアとは
オッシア(ossia)はイタリア語で「言い換えれば」「または」といった意味で、難しい箇所に対するより易しい形など、別の演奏方法を示すのに使われます。
次のように、小さく併記されることが多いです。

オッシアの例(モーツァルトの有名な『トルコ行進曲』より。ここでは作曲者による代案ではなく、後世の校訂者による代案)
オッシアの作成
オッシアを作成したい箇所の音符を選択し、右クリック→「譜表」→「オッシアを上に作成」をクリックします。
すると空っぽのオッシアができました
あとは音符を入力すれば完成です!
小節線を変更する
デフォルトではオッシアをつなぐ小節線が実線になっていますが、メニューバーの「ライブラリー」→「浄書オプション」→「小節線」→「オッシア」でカスタマイズできます。

小節線を破線にしたり、非表示にしたり。
譜表冒頭のオッシア
デフォルトでは、譜表(組段)の冒頭にあるオッシアに音部記号や調号が表示されています。
メニューバーの「ライブラリー」→「レイアウトオプション」→「譜表と組段」→「オッシアおよび追加の譜表」→「オッシア」→「組段をまたぐオッシア」を「譜表冒頭部の記号を除外する」にすることで非表示にすることもできます。

デフォルトでは「譜表冒頭部の記号を含める」が選択されています。

「譜表冒頭部の記号を除外する」に変更。
オッシアのラベル
オッシアの前には通常「Ossia:」というようなラベルを表示しますが、これは先ほどの「オッシアおよび追加の譜表」から設定できます。

デフォルトではカタカナで「オッシア」と表示されますので、カスタムで「Ossia:」と入力しましょう。
ラベルが追加できました。

装飾記号の演奏方法を示すためにも使えますね!
ラベルの位置
ラベルがオッシアから離れすぎていると感じる場合は、「浄書オプション」→「譜表」→「オッシア」→「オッシア開始位置からのラベルのオフセット」の値をデフォルトの3スペースより小さくしてみましょう。

浄書オプションやレイアウトオプションの左上には検索窓があるので、「オッシア」で検索しちゃいましょう☆
ラベルのフォント
ラベルを大きくしたい場合やフォントを変更したい場合は、メニューバーの「ライブラリーファイル」→「フォントスタイル」で「フォントスタイルを編集」ダイアログを開き、「オッシアの譜表ラベル」の設定値を調整してください。

イタリックにすることも。
おわりに
以上、オッシアの作成方法でした。
今回“併記タイプ”のオッシアというタイトルですよね。ということは併記じゃないタイプのオッシアも……?
そうです、次回は脚注としてオッシアを作成する方法をご紹介します。
従来のソフトではオッシア部分を画像として書き出してから配置するなど手間が掛かっていましたが、Doricoではなんと単体で完結するのです!
どうぞご期待ください。