【Dorico】Tipsその27(声部その2:休符)

こんにちは。今回はDoricoにおける声部の解説、その2です。その1がまだの方は先にご覧くださいね!

※この記事ではすべて「記譜モード」での操作です。

全休符と小節休符

全休符は全音符と同じ長さの休符であるとともに、1小節間の休止も表わします。

Doricoでは1小節休みの全休符を小節休符と呼び、全休符とは区別しています。

1つめは小節休符、2つめは全休符。

これを念頭に置いておいてください!

小節休符の表示・省略

次の譜例をご覧ください。

(バッハ《平均律クラヴィーア曲集》より)

2声であることを明示するために、2小節目の下声部に小節休符を追加したいですよね。

小節休符を手動で入力したくなるのですが、ここでDoricoを使うときの心構えです。

手動で変更・修正を加える前に、まずはオプションを確認すべし!

メニューバーの「ライブラリー」→「記譜オプション」→「休符」→「追加の声部内の休符」→「追加の声部内の小節休符」にオプションがあります。

「小節休符を表示」を選択すると……

小節休符が表示されました!

状況によっては、このように符尾が下を向いてしまうことがあります。音符を選択し右クリック→「符尾」で方向を変えるか、[F]キー(flipの頭文字)でも変えることができます。

声部の開始・終了

このように自動表示された休符を非表示にしたい場合もありますよね。

そんなときは声部の開始終了をDoricoに教えてあげましょう。

非表示にしたい休符の直前の音符または休符を選択し、「音符と休符」パネルにある「声部終了」をオンにします。

すると休符が非表示になりました!

なお、フローの開始位置にある休符を非表示にする場合は、直後の音符を選択して「声部開始」をオンにします。

この方法は小節休符だけでなく、ほかの休符にも適用可能です♪

休符の非表示

声部の開始・終了は手間が掛かるうえに、慣れないうちは思ったように機能しないこともあるでしょう。

そこで、Doricoにはずばり「休符の削除」という機能が用意されています。

非表示にしたい音符を選んで、メニューバーの「編集」→「休符を削除」をクリックするだけです♪

休符が消えたように見えますが、これは先ほどの声部の開始・終了が自動的に施されているのです。

筆者は声部の開始・終了をオンにすることは滅多になく、この「休符を削除」にショートカットキーを割り当てて多用しています。ショートカットキーの設定方法については、機会があればご紹介しますね!

小節休符を追加

先ほどの記譜オプションで「小節休符を省略」に設定していても、手動で小節休符を追加したいこともあると思います。また、このオプションに関わらずフローの冒頭には小節休符は表示されません。

こういった場合は手動で小節休符を挿入しましょう!

音符入力モード([Shift]+[N]キー)にし、小節休符を追加したい声部になっていることを確認したら、右ゾーンの「小節と小節線」パネルにある「小節休符を挿入」をクリックします。

もしくは[Shift]+[B]キーで「小節と小節線」ポップオーバーを開き、「rest」と入力し[Enter/Return]キーを押します。

すると小節休符が挿入されました!

おわりに

ここまででDoricoの声部の仕組みがおおまかにおわかりいただけたと思います。

声部の解説は次回までの予定です。お楽しみに!

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