【Dorico】Tipsその17(フロー)
今回はDorico特有の機能「フロー」について解説します!
前回、段末の予告の調号・拍子記号・音部記号を非表示にする方法をご紹介しました。
しかし実際のところ、これらを非表示にしたいのはソナタや組曲の楽章の間がほとんどではないでしょうか?

モーツァルトのソナタより
- 予告の調号・拍子記号・音部記号を非表示にする
- 楽章ごとに小節番号をリセットする
- 各楽章のはじまりにインデントを追加する
という手順を踏む必要がありそうですが、そんなことしなくてもフローを使うことで実現できるんです!
フローの追加
フローを追加するには「設定モード」にし、下ゾーンの「フロー」パネルにある「フローの追加」をクリックします。

フローを追加できました。今回は「ハ長調」「ト長調」と名前を付けておきましょう。
あとは、楽章をフローごとに入力すれば完成です。

不要な予告の記号もなく、小節番号のカウントもしっかりリセットされていますね♪
フローをページの途中から始める
第1楽章の下のスペースに余裕があるのに、第2楽章が新しいページに作られてしまっています。これは、メニューバーの「ライブラリー」→「レイアウトオプション」→「ページ設定」カテゴリー→「フロー」→「新規フロー」がデフォルトで「常に新規ページに作成」に設定されているためです。「既存ページ上での作成を許可」にすることで、ページの途中にフローを作ることができます。

ページ数の削減になるかも?
フロー見出し
「1. ハ長調」のように表示されているフロー見出しを編集するには、「浄書モード」にし、右ゾーンの「フロー見出し」にある「Default」をダブルクリックします。
「{@flowNumber@}. {@flowTitle@}」というなんだか呪文のようなものをダブルクリックすると、テキストが編集可能な状態になります。
{@〜@}で囲まれたものはテキストトークンというもので、{@flowNumber@}はフローの番号(連番)、{@flowTitle@}はフローのタイトルに対応します。
ためしに、次のように編集してみます。

文字の中央揃え・左揃えといったスタイルも編集です。
適用して閉じると……

テキストトークンが実際のフロー番号やフロータイトルに置き換わりました!
フロー見出しを非表示にする
フロー見出しが必要ないときは、メニューバーの「レイアウトオプション」→「ページ設定」カテゴリー→「フロー」→「フロー見出しを表示」を「常になし」にしてしまいましょう。

フロー見出しが必要ないことも多いのでは?
おわりに
今回はフローの基本的な使い方をご紹介しました。
「予告の記号を非表示にしたい」「フロー見出しが邪魔」などなど、みなさんのつまずきやすいところだと思います。お役に立てたでしょうか?
次回からも「これはDoricoだとどうするの?」を解消すべく更新してまいりますので、ご期待ください!