【Dorico】Tipsその20(日本語の歌詞をくくる弧,リリック・タイ,歌詞スラー)
こんにちは! 前回に引き続き日本語の歌詞に関するTipsです。
今回は、日本語の歌詞をくくる弧の入力方法をご紹介します。
複数文字をくくる弧
1つの音符に2文字以上の歌詞がつくとき、弧でくくることがあります。

密度の高い楽譜だと、弧線があったほうが読みやすいですね♪
Doricoはこれを自動的につけてくれます!
もし表示されない場合は、メニューバーの「ライブラリー」→「浄書オプション」→「歌詞」カテゴリー→一番下の「日本語の歌詞」→「日本語歌詞でのスラー」を「表示」に設定してください。
なお、下ゾーンの「歌詞パネル」にある「日本語歌詞でのスラーを表示」のチェックをオン/オフすることで個別に表示/非表示を切り替えることもできます。
長音を表わす弧
平仮名は表音文字ですが、現在一般に使われている「現代仮名遣い」においては文字と発音が1対1で対応しているわけではありません!
たとえば「ちょうちょう」は「チョーチョー」と長音で発音しますし、「言う」は「いう」と書きますが「ユー」と長音で発音するのが一般的ですよね。
こういった長音を弧でくくることがあります。

合唱の楽譜でよく使われますね!
1つの音符につく場合は先述の方法で表現可能ですが、2音にまたがる場合はどうでしょうか?
Dorico 5まではスラーを変形するしか方法がなかったのですが、Dorico 6は曲線をサポートしたので少しの工夫で表現できるようになりました!
ステップごとに解説します。
1. ラインボディを作成
メニューバーの「ライブラリー」→「ラインボディ…」を開きます。
左上のプルダウンから「先細りの曲線」カテゴリーを選択し、左下の「新規」(「+」アイコン)をクリックして新規ラインボディを作成します。名前は「歌詞の弧線ボディ」としておきましょう。設定値については上のスクリーンショットを参考にしてみてください。
2. ラインを作成
メニューバーの「ライブラリー」→「ライン…」を開きます。
「水平」カテゴリーに新規ラインを作成します。名前は「歌詞の弧線」としておきましょう。
「ボディスタイル」には先ほど作成した「歌詞の弧線ボディ」を指定します。
3. 楽譜に入力
すると、「ライン」のパレットに先ほど作った「歌詞の弧線」が現れます!
弧線を入力したい最初の音符を選択し、「歌詞の弧線」をクリックします。
あとは浄書モードで位置を調整すれば完成です!

このとき下ゾーンの「横棒線」パネルから「衝突を回避」をオフにしておきましょう。
1つ作っておけばコピーして使えるので便利ですよ♪
おわりに
Doricoでは歌詞をくくる弧だけでなく直線、曲線、点線、破線などさまざまな線をラインボディとして作成でき、ラインボディをもとに矢印、フックなどをともなう多様なラインを作成することができます。今回の記事を参考にぜひいろいろ試してみてください!