【Dorico】Tipsその60:組段に付くアイテム(テンポ、リハーサルマーク、リピート括弧)の表示位置

突然ですが問題です!

  • テンポ記号Allegro等の速度標語♩=120等のメトロノーム記号
  • リハーサルマークABC…)
  • リピート括弧(1番括弧,2番括弧…)
  • リピートマーカーD.C.to⁠⁠⁠⁠CodaFine…)

これらの記号の共通点はなんでしょうか?

——正解は、すべてのプレーヤー(パート)に関係する指示だということです!

Doricoではこれらを「組段に付くアイテム」と呼んでいます。

もしも組段に付くアイテムをフルスコアのすべての譜表に表示させようものなら……

(ショパン《ピアノ協奏曲 第2番》ヘ短調 作品21より)

ごちゃごちゃとしていて見にくいですよね。

そういうわけで、Doricoは組段の一番上にだけ表示するのがデフォルト設定になっています。

一番上に1つあればじゅうぶんですよね。

しかしフルスコアは縦に長くなりがちなので、指揮者が見落とさないように組段に付くアイテムを真ん中あたりにも表示することがあります。

一番上と、ピアノ(Pianoforte)の上の2か所に表示した例。

さらに吹奏楽などでは、木管楽器の上(=一番上)、金管楽器の上、打楽器の上……と3か所以上に表示することもあります。

ということで今回は、この組段に付くアイテムをどの段に表示するかの設定方法をご紹介してまいります。

お乗り換えのご案内

Doricoの「組段に付くアイテム」は、Sibeliusの「大譜表オブジェクトにそのまま該当します。Finaleでは発想記号の「カテゴリ用表示セット」で同様の設定ができました。これらのソフトをお使いになっていた方は念頭に置いておくとスムーズですよ!

それからDorico 5までは「組段オブジェクト」と呼ばれていて、Dorico 6ほどの自由度がありません。古いバージョンのDoricoをお使いの場合はぜひアップデートをお勧めします。

レイアウトオプションで変更

メニューバーの「ライブラリー」▶「レイアウトオプション」▶「譜表と組段」▶「組段に付くアイテム」と進みます。

今回はフルスコアの表示に関する設定をするので、ダイアログ右側の「レイアウト」が「フルスコア」になっていることを確認。

ここでインストゥルメントファミリー(金管楽器、木管楽器などの楽器の分類)にチェックを入れると、そのファミリーの一番上に組段に付くアイテムが表示されるのです。とてもシンプルですね!

「組段に付くアイテムを上に表示:」を「ファミリー」から「特定のプレーヤー」に変えると、さらに細かく設定することもできます。

プレーヤーごと、項目ごとに設定が可能。

リピートマーカー

D.C.D.S.といったジャンプ記号Fineはデフォルトで譜表の上側に表示されますが、日本国内の楽譜だと下側に書くことが多いです。

これは先ほどのレイアウトオプションの「組段に付くアイテム」の1つ下、「リピートマーカー」で設定可能です。

上と下の両方に表示することも可能です。

パート譜

フルスコアでは一番上の譜表、先ほどの例だとフルート(Flauto)の上にだけテンポが表示されていますが、もちろんすべてのパート譜に表示されるのでご安心ください。

バイオリンのパート譜にもしっかり「Maestoso ♩=138」が表示されています。

おわりに

ここ数週はリピート反復記号をテーマに連載してきましたが、今回はリピート括弧)に関連して組段に付くアイテムの解説をしました。

以前のTipsでも紹介したスウィング記号(カスタムのリハーサルマーク(Intro.など)をテキストとして作成する際は、[Shift]+[X]キーで作成できる通常のテキスト(譜表に付くテキスト)ではなく、[Shift]+[Alt/⌥]+[X]キーで作成できる組段テキスト(組段に付くテキスト)を使います。その理由が今回の記事でおわかりいただけたのではないでしょうか。

次回はD.C.D.S. al Codato⁠⁠⁠⁠CodaFine…といったリピートマーカーについて取り上げます。

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