【Dorico】Tipsその16(段末の調号・拍子記号・音部記号)
こんにちは。わたくしDoricoはバージョン1から使っているのですが、頻繁に聞かれる質問の1つに「段末の調号・拍子記号・音部記号は非表示にできる?」があります。

「予告の記号」「親切記号」とも呼ぶことも。
今回はこの方法をご紹介します!
【注:まずは最後までお読みください……!】
調号
段末の調号を非表示にするのは簡単です♪
記譜モードでも浄書モードでもよいので、調号をクリックして選択します。

段末の予告の調号をクリックすると、段頭の調号も一緒に選択されます。すなわち、これらは一体なのです。
次に、下ゾーンの「調号」パネルにある「組段の終了位置の親切記号」にチェックを入れ、「非表示」を選択します。

段末の予告の調号をクリックすると、段頭の調号も一緒に選択されます。すなわち、これらはDoricoでは一体なのです。
ちなみに、メニューバーの「ライブラリー」→「記譜オプション」→「調号」→「組段の終了位置の親切記号」から、デフォルトで「非表示」にすることもできますよ!
拍子記号
拍子記号も、調号とまったく同じです!

個別に表示・非表示を切り替える。

記譜オプションから切り替える。
音部記号
さて、問題は音部記号です。じつはDoricoには調号や拍子記号のように、音部記号を非表示にする機能はないのです。

段末の音部記号は消せない。
そこで、音部記号の変更位置にコーダを入力します。
そうです。コーダの直前には、段末の音部記号は表示されないのです。(調号や拍子記号もですね。)
入力したコーダをクリックして選択し、
下ゾーンの「リピートセクション」にある「非表示」をオンにすれば完成です。

できました!
なお、設定によっては次のように不要なスペースがあいてしまうことがあります。
その場合は浄書モードでコーダを選択し、下ゾーンの「リピートマーカー」パネルにある「コーダ間隔の幅」を「0スペース」にしてください。
国内の出版譜では段の最初にあるコーダにインデントを設けないことが多いので、メニューバーの「浄書オプション」→「リピートマーカー」→「リピートセクション」→「組段の開始位置のコーダセクションの前のデフォルトの間隔」を0スペースにしてしまってもよいと思います。
(ちなみに、Chaconne ExのDorico用ライブラリーファイルはあらかじめ0スペースにしてあります。)
もしかして:フロー
もしかして、これらの記号を非表示にしたいのは
- 楽章と楽章の間
- 曲集の目次ページ
- 調ごとのスケール表などの教材
ではないでしょうか?

段末の調号が不要な例。
このような場合は、ここまでご紹介してきた方法ではなく「フロー」の出番です。
次回はこのDorico特有の概念であるフローを使いこなす方法を解説します。お楽しみに!