【Finale】ディヴィジ(div.)など、複数の声部を1つの五線に入力したいときには、レイヤー機能を!

オーケストラにおけるホルンなど、「一つの五線を複数人で演奏することを想定されている楽譜」などでは、一つの五線に複数の声部を書くことがあります。

Finaleでは、それを[レイヤー]という機能で処理します。
というわけで、今回はレイヤー機能についてのご紹介です!

そもそも、レイヤーとは……?

次の譜例をご覧ください。



1つの五線に上下2つの声部が入力されています。

Finaleは、上側の黒色の音符を「レイヤー1」、下側の赤色の音符を「レイヤー2」と、それぞれ分けて認識しています。

つまり、「レイヤー1の状態」で音符を入力すれば、それはレイヤー1のものとして認識され、「レイヤー2の状態」で音符を入力すれば、レイヤー2のものとして認識される、というわけです!

レイヤーの変更(切替)方法

さて、それでは例として、さきほどの譜例を作ってみましょう。

まずは、上部パートのレイヤー1の音符を入力していきます。
FInaleでは、デフォルトの状態がすでにレイヤー1の状態になっていますので、このままどんどん音符を入力していきましょう!

レイヤー1の音符を入力しました

うまく入力できましたか?

今度は、赤色のレイヤー2の音符を入力してみましょう。
そのために、まずは「レイヤー2の状態」にするわけですが、それは一体どこでどうやって行うのか……。

ズバリ、Finaleの画面左下をご覧ください!

あっ、こんなところに[レイヤー1]というボタンがありました!
早速、クリックしてみましょう!

すると、こんなメニューが表示されたと思います。そうです、ここからレイヤーの設定ができるのです!

それでは、「レイヤー2」をクリックします。これで「レイヤー2の状態」になりました!
この状態で、さきほどの譜例の赤色の音符を入力できます!

また、レイヤーの切替は画面左下のメニューのみならず、[表示]メニューの[レイヤーの選択]のほか、以下のショートカットキーでも行えます。

レイヤーは4つまで用意されているので、最大四声部が入力できます

(ショートカットキー)
Macintosh:option+comman+レイヤーの番号(1〜4)
Windows:Alt+Shift+レイヤーの番号(1〜4)

発想記号やアーティキュレーションの入力も、レイヤーの確認をお忘れなく!

さきほどの譜例のレイヤー2の四分音符に、[アーティキュレーション・ツール]でテヌートを入力してみます。

……おや?レイヤー1の方にテヌートが付いてしまいました!これは、なぜかというと……。

そう、アーティキュレーションを入力するときにレイヤー1の状態だったので、テヌートがレイヤー1の音符に入力されてしまったのです!

Finaleはこのように、音符のみならず、発想記号やアーティキュレーションもレイヤーごとに入力を認識します。
これらを入力する際も、レイヤーをこまめに確認するようにしましょう!

また、音符とは異なり、入力した発想記号やアーティキュレーションにはレイヤーごとの色分けがされない(!)ので、それにも注意が必要です!


いかがでしたでしょうか。
私もFinaleを使い始めた頃は、てっきり[メイン・ツール・パレット]の中にレイヤーがあるものだと思い、しばらくFinaleの画面をさまよい続けていた過去があります……(苦笑)。

それでは皆さん、今日も素敵なFinaleライフとなりますことを!

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