【Dorico】Tipsその14(トーンクラスター:その2)
みなさんこんにちは!
今回は前回のつづきで、符頭セットを活用し好きな大きさのトーンクラスターを作成する方法を解説します。

トーンクラスター
フォントのヒミツ
Dorico(Finaleもですが)にはノートクラスターを作成する機能こそ搭載されていないものの、Dorico標準の音楽フォントであるBravuraや弊社製品のChaconne Exにはノートクラスターに必要な部品が収録されています。

フォントに詳しくないと「符号位置」や「U+XXXX」が何のことだかわからないと思いますが、それぞれの記号に割り当てられたIDのようなものだと思ってOKです!
「黒色」はともかく「白色」のほうを見るとわかりやすいでしょうか?
これらを組み合わせることでノートクラスターを表現することができるのです!

合体!
符頭セットを仕込む
- クラスターの上部分
- クラスターの真ん中部分
- クラスターの下部分
という3つの符頭セットを作っておけばよいということですね!
まずは「クラスターの上部分」という符頭セットを新規作成します。
符頭セットの作成は難しいので、前回の記事をよ〜く見ながらやってみてくださいね♪
黒色(U+E142)は「4分音符以下のデュレーションに使用」、白色の(U+E145)は「2分音符以上のデュレーションに使用」とします。
いま作成した符頭セット「クラスターの上部分」を適用すると、こうなります。

音符を選択し、右クリックから「符頭」→「クラスターの上部分」です。
同様にして、「クラスターの真ん中部分」と「クラスターの下部分」も作成します。

「クラスターの真ん中部分」

クラスターの下部分
これで下準備は完了です。
符頭セットを適用する
適当な和音を入力します。
一番上の符頭を選択し、右クリックメニューの「符頭」から「クラスターの上部分」を適用します:
一番下の符頭は「クラスターの下部分」にします:
残った真ん中の符頭を「クラスターの真ん中部分」にします:

完成です!
おわりに
符頭セットを作成してみることで、その仕組みはなんとなくでもわかりましたでしょうか?
符頭セットの使い方がわかると、ノートクラスターのみならず現代音楽に使われる特殊な符頭にも応用が利きそうですね♪
次回もDoricoのTipsをご紹介しますので、お楽しみに!