【Dorico】Tipsその11(菱形符頭1:ハーモニクスほか)

こんにちは! 今回はDoricoで菱形の符頭を入力する方法をご紹介します。

Chaconne Exフォントを活用いただいている方への補足もあります!

符頭を変更するには

符頭を1つずつ選んで右クリックから菱形やX字などに変更する方法や、打楽器セットで符頭を変更する方法は前々回の記事で解説しました。ぜひご覧ください!

ハーモニクス(フラジオレット)

菱形の符頭といえば、弦楽器のハーモニクスでしょう。フラジオレットともいいますね。

右クリックから符頭を変更……するのはちょっと待った! Doricoにはそれ専用の機能があります。

まずは通常どおり音符を入力し、選択します。

このとき音符以外の要素(休符など)を巻き込んで選択しないように注意。

下ゾーンにずばり「ハーモニクス」というパネルがあるので、「タイプ」のチェックを入れると……

見事、自動的に1オクターブ上の第2倍音が菱形で表示されましたね! 「倍音」にチェックを入れれば第3倍音以上もOKです。

ハーモニクスにはいろいろな種類や書き方がありますが、「タイプ」や「スタイル」から変えることができますので、ぜひ試してみてください♪

Chaconne Exなど、標準以外のフォントを使っている場合

弊社のChaconne ExといったDorico標準のBravura以外のフォントを使っている場合、ハーモニクスの符頭と符尾(ぼう)の位置がずれてしまいます。

これはDoricoの仕様(?)に起因するものです。

メニューバーの「ライブラリー」→「符頭セット…」→左のカテゴリーから「菱形」を選択→「菱形符頭 (白)」→鉛筆マークをクリックして、

「符頭を編集」ウィンドウを開きます。

「上向き符尾の下端」がずれているので、調整してあげましょう。Chaconne Exなら「1.50」がぴったりですよ♪

Chaconne Exサポートページのライブラリーファイルを使えばこの設定もインポートされます。

端か、真ん中か

X字や菱形の符頭は、通常の符頭と同じように両端に付けることもあれば、中央に付けることもあります。日本国内では中央が好まれる傾向があるようですね。

Chaconne ExでX字の符頭は符尾が中央に接続するようになっていますが、もし両端に接続させたいという場合は、先ほどの「符頭を編集」ウィンドウで調整することも可能です。

菱形符頭は両端と中央、どちらもよく見かけますし用途によるところもあるでしょう。

SMuFL(Doricoで使われる音楽記号フォントの仕様)には「菱形符頭」とは別に「旧式の菱形符頭」という枠が存在するのですが、Chaconne Exでこれを収録する予定はありません。

そこで便宜をはかり「菱形符頭」と「旧式の菱形符頭」両方に同じキャラクターを収録したうえで、「菱形符頭」を選択すれば符尾が符頭の両端に、「旧式の菱形符頭」を選択すれば中央に接続するように設計しているのです!

必要に応じて使い分けてくださいね♪

おわりに

今回はハーモニクスの菱形音符の作成方法と、符尾の接続位置の変更方法をご紹介しました。

Chaconne Exの「旧式の菱形符頭」のヒミツについてはサポートページにも詳しく書き切れていないので、初めて知ったという方も多くいらっしゃるかもしれません。

次回はドラムセットでクラッシュシンバルを菱形にする方法を解説する予定です。お楽しみに!

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