【Dorico】Tipsその12(菱形符頭2:符頭セットの新規作成)
前回はハーモニクス(フラジオレット)等に使う菱形符頭の入力方法をご紹介しました。
今回はドラム譜のクラッシュシンバルに使う菱形符頭を例に、「符頭セット」を新規作成する方法を解説します!

クラッシュが白抜きの菱形になっている楽譜もよく見ますよね?
おさらい
クラッシュシンバルの符頭を帰るだけであれば、Tipsその9でご紹介した方法で「打楽器キットを編集」内にある「打楽器の符頭を上書き」ウィンドウで、「符頭の上書き」に「菱形符頭(白)」を選択するだけです。忘れてしまった方は復習しましょう♪

音楽フォントとしてDorico標準のBravuraを使用。
ただ、Chaconne Exフォントの場合は次のようになります。
ハイハットのX字符頭は符尾(ぼう)が中央につながっているのに対してクラッシュの菱形符頭は右端につながっているので、なんだかちぐはぐな感じがしますね。
Tipsその9で符尾接続位置を変更したのと同じ方法で修正することもできますが、それはTipsその9で解説しましたので今回は符頭セットを新規作成する方法でやってみます。
符頭セットを複製して新規作成
メニューバーの「ライブラリー」→「符頭セット…」で「符頭セットを編集」ウィンドウを開きます。
「菱形」カテゴリーから「旧式の菱形符頭」を選択肢し、「選択部分から新規作成」(上の画像の赤枠で囲ったボタン)をクリックします。
前回ご紹介したとおり、Chaconne Exの「旧式の菱形符頭」は符尾が中央に接続するように設計されているんでしたね! これを活用するわけです。
名前は「菱形符頭(白、中央接続)」とでもしておきましょう。黒塗りの符頭を選択し、「符頭を設定から削除」(上の画像の赤枠)をクリックします。
次に白抜きの符頭を選択し、「デュレーション」が「2分音符」になっていることを確認し「これ以下のデュレーションに使用」にチェックを入れます。
これで4分音符以下の長さの音符にも2分音符と同じ符頭が使われるわけですね!
「符頭セット」の仕組みがなんとなくわかってきたでしょうか?
あとは、冒頭にもご紹介した「打楽器の符頭を上書き」ウィンドウで、「符頭の上書き」に「菱形符頭(白、中央接続)」を選択するだけです!

できました!
おわりに
ここまで菱形符頭にフォーカスしてきましたが、ほかにも符頭をカスタマイズするうえでも応用が利くと思います。「符頭セット」の概念は少し難しいかもしれませんが、いろいろ試してみてくださいね♪
次回は「符頭セット」をいちから作成し、クラスター音符を作成する方法を解説する予定です。お楽しみに!