【Sibelius】バンドでセッションなど歌もの・ポップス向けの楽譜を入力するときは! 〜その5〜 段の途中で折り返す方法(段末の小節を非表示にする方法)
こんにちは、今日も楽譜作成ソフトウェア「Sibelius」の基本的な機能をご紹介したいと思います。
さて前回から「バンドでセッションなど歌もの・ポップス向けの楽譜を入力するときは! 」と題しまして、数回に分けて歌もの・ポップスのセッション用譜面をSibeliusで入力するときに役立つ方法をご紹介していきたいと思います。
ポップスの曲を演奏者用に譜面に起こすとき、必要な情報を見やすくわかりやすく記譜する必要があり、通常さまざまな省略記法やポップスならではの記譜が登場します。そういった譜面にもSibeliusは対応することが可能です!ですので、具体的な例を挙げ、Sibeliusではどのように入力すれば実現できるかを連載形式でご紹介していきたいと思います☆
第5回は、「段の途中で折り返す方法(段末の小節を非表示にする方法)」です!
例えば譜表を必ず1段4小節にして必ず奇数小節が段頭にくるように楽譜を作成したい場合、曲の構成により3小節で次の段に改行したい場合があると思います。
しかしSibeliusでは通常改行をすると上記のように必ず楽譜サイズの幅いっぱいまで譜表が埋まるため、以下のような楽譜を改行のみでは作ることができないと思います。
このように段の途中で改行している(ように見せる)方法を今回はご紹介します!
譜表に非表示の楽器を作成して「楽器の変更」を!
楽器の設定により譜表が非表示の楽器を作成することができます。非表示にしたい小節だけその楽器に変更することにより、あたかも段の途中で改行しているように見せかけることが可能です!
1.「ホーム」タブの「楽器」から「楽器の編集」を選択する
2. 楽器の編集メニューでアンサンブル:「すべての楽器」アンサンブル内のファミリー:「その他」を選択する
3. 楽器の「名前なし(高音部譜表)」を選択した状態で「新規の楽器…」を選択し、新規楽器を作成する
4. 楽器の名前を変更して、譜表タイプの編集を選択する
楽器名は何でもいいのですが、ここではダイアログ内の名前を
日本語名「楽器なし(非表示)」
英語名「No instrument (hidden)」
とし、その他の名前を空欄とします。
5. 譜表タイプの「一般」設定を以下の設定にする
譜表の線数:0
その他のオブジェクト;すべてチェックを外す
小節線-譜表の中心より上に拡張:0.00
小節線-譜表の中心より下に拡張:0.00
6. 譜表タイプの「音符と休符」を以下の設定にする
音符のプロパティ:リズム(符尾、付点、タイ、休符など)以外のチェックをすべて外す
7. 3小節で改行したい小節の末尾に1小節空白小節を付け加える
8. 4小節目を選択した状態で「ホーム」タブの「楽器」から「変更」を選択する
9.「すべての楽器」グループから歳ほど作成した「楽器なし(非表示)」を選択する
チェックマークはすべて外してください
10. 小節線が表示される位置まで楽器変更位置を調整する
右に少し移動させるとちょうどいい位置にくると思います
このままでは余分な小節ができておりプレイバック時に支障がでます。プレイバックを気にしない場合はこのままで大丈夫ですし、プレイバックも正しく再生させたい場合は過去コラムのプレイバック時の小節の再生順序を自由に設定する方法を参考にしていただき、非表示にした小節の再生をスキップするよう設定していただければプレイバックにも反映されます。
あえて手書きの楽譜を真似しない限りこの表示方法を使うことはないかもしれませんが、もしお困りの際はこちらのコラムを是非参考にしていただければ幸いです☆
それではまた!